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佐藤 壽三郎

Author:佐藤 壽三郎
1947年8月生まれ

趣 味 囲碁・歴史考察・墨書

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千曲のかなた: 須坂市議会議員 佐藤壽三郎
「千曲のかなた」の由来は、郷土が全国に誇れる大河 「千曲川」と、千曲川のかなたに連なる信濃五岳、北アルプスや四方の山並を超えて遠望する私のねがいです。  「千曲のかなた」を通じて私は故郷から巣立った青年たちに熱いエールと郷里の情報をおくり続けます。「ふるさとは永久に緑なりき」と・・・
諸行無常
朝に紅顔あって夕べには・・・

5月2日、町内のお地蔵尊祭については詳細に書き記した・・・
この席に同席されて、私と「故郷創生事業」について意見を交わされた御仁が、何と三日後に急死されてしまった。人の命の儚さ、人の命の糸の脆さを感じられずにいられない。悼む思いをここにつづる・・・

私は、この御仁とは三十半ばの頃に知り合った。この町に居を構えて以来凡そ三十年来の誼となる・・・

私は、この御仁とは不思議と馬が合い、数少ない友人となれた。今となっては数々の思い出が残るが、農業一筋に生涯を終えられたこの御仁の「流石!」と、恐れ入ったエピソードを、後年のために記さねばならない。

私は職業柄、秋になると須高地区の様々な人から「家(うち)の畑で採れたものですが、お一つどうぞ。」とりんごを賜る。そんな時節のある年のある日、この御仁が何かの用向きで拙宅を訪ねられたときのことである。
私が「りんごの味でどの土地のものか分かるものですかね」と、土地によって味が変わるものか尋ねてみたところ、
御仁は「まぁ、大体は分かるね」と、土地によって味が変わる返事であった。
そこで私は「それでは、是非産地を当てて見せてくださらんか」と投げかけると、御仁はりんごの産地当てをしてくれることとなった。私は女房に須高の三ヶ所のりんごを、皮を剥かせて皿にのせてこさせた・・・

御仁は徐に一皿目のりんごを口に含んで、じっくりと噛んで味を確かめているようであったが、
「これは千曲に近い土地(平地)のりんごだね」と呟いた。
次に御仁は、二皿目のりんごを口にし、更に三皿目のりんごを口にして、互いに食べ比べをしているようであったが、やがて、「これは小河原(扇状地)のりんごかな。こっちは高井の方(海抜の高い土地)のりんごだね」と言い切った。

全て正解であった。一皿目は村山の農家から頂いたものである。二皿目は小河原の農家から、三番目は高山村の農家から頂いたものである。りんごを口にすることによって、採れた畑の場所まで当ててしまうこの御仁の研究熱心に感心した。この道一筋に生きる人とは、こういうものかと大いに敬服したものである。

爾来、私はこの御仁には常に一目置いた。何よりも農業一筋に実直に生きられる生き様がすばらしかったからでる。そして、郷里の地域のために、少しも力まないで奉仕される姿勢は、傍から見ていて気持ちがよかった。何時も流石だなと感じるところがあり、教えられるところが多々あった・・・

天は、またして非情にも、私がこよなく誼を通じ、人生の範として見習うべきと敬った御仁の命を奪ってしまった。もっともっと厚誼を深め、願わくば須坂のために表舞台に連れ出し、郷里のために一役も二役もかって頂きたい御仁であられた。惜しいかなもっと御仁と語る時間が欲しかった。悔しいかな惜しい御仁を私は喪ってしまった。私は只管、瞑目して故人のご冥福を祈る術しかない。私にとって彼は生涯不忘の御仁となられた。この無念さ、口惜しさを何とする・・・合掌


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