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佐藤 壽三郎

Author:佐藤 壽三郎
1947年8月生まれ

趣 味 囲碁・歴史考察・墨書

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千曲のかなた: 前市議会議員 佐藤壽三郎
「千曲のかなた」の由来は、郷土が全国に誇れる大河 「千曲川」と、千曲川のかなたに連なる信濃五岳、北アルプスや四方の山並を超えて遠望する私のねがいです。  「千曲のかなた」を通じて私は故郷から巣立った青年たちに熱いエールと郷里の情報をおくり続けます。「ふるさとは永久に緑なりき」と・・・
人情の濃やかさに触れる
吟者は何故に「汪倫に贈る」に魅せられるのか

先日行われた昊翔流吟同会の温習発表会において、一門の皆さんのうち複数の門人が吟詠された吟題を調べてみました。
 汪倫に贈る 7名
 名槍日本号 3名
 後夜仏法僧を聞く 6名
 春を探る 5名
 山 行  5名
 の内訳となりました。

そこで人気のある吟詠の「汪倫に贈る」なる漢詩のあれこれを調べてみました。何と漢詩の作者は、私が最も好きな中国古代の詩人李白の作でありませんか。漢詩訓読文で示すと
 
 李白舟に乗って 将に行かんと欲す~
 忽ち聞く 岸上踏歌の声~
 桃歌潭 渕の深さは千尺~
 及ばす 汪倫が我を送るの情に~


釈意は、酒豪の李白が桃花漂(トウカタン)という渕がある中国のある水辺の村で酒を造っている汪倫さんを訪ねたらしい。名勝桃花潭を訪ねたのか、銘酒を聞きつけて汪さんを訪ねたかは、今になって知るよしもないが、仙人に憧れた李白は銘酒が7分(ぶ)で絶景に3分の紀行であったのかも・・・

汪さんは今でいう酒造元なのか或いは杜氏であるかは分からないが、酒をこよなく愛した李白と懇意になり、心行くまで李白を歓待したと思える。汪さんがあんまり歓待してくれたので、李白はこの村を去るときに、汪倫さんに感謝を込めて贈った詩が之であると言われている。

 私(李白)が今将に別れを告げて村を去ろうとしているとき
 突然岸上から足を踏み鳴らし歌声が聞こえた
 汪倫たちが別れを惜しんで踏歌をしながら私を送ってくれているのである
 桃花潭の渕の深さは千尺といわれるほどに、深い深い渕であると聞いてはいるが
 汪倫さんたちの人情の深さは、私にとって桃花潭の渕の深さにも増す、深いものであると・・・

成る程吟者は、汪倫の心意気に打たれての吟詠であったのか。このような経験は誰しもが持っている。持っていればこそこの漢詩に共鳴するのであるが、1200年も経っても吟じられる李白の詩の魅力に平伏した次第也。

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まとめteみた.【人情の濃やかさに触れる】

汪倫に贈る先日行われた昊翔流吟同会の温習発表会において、一門の皆さんのうち複数の門人が吟詠された桃歌潭水深さ千尺〜及ばす汪倫が我を送るの情に〜釈意は、李白が桃花漂(中国...
[2012/04/19 16:40] まとめwoネタ速suru