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佐藤 壽三郎

Author:佐藤 壽三郎
1947年8月生まれ

趣 味 囲碁・歴史考察・墨書

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千曲のかなた: 前市議会議員 佐藤壽三郎
「千曲のかなた」の由来は、郷土が全国に誇れる大河 「千曲川」と、千曲川のかなたに連なる信濃五岳、北アルプスや四方の山並を超えて遠望する私のねがいです。  「千曲のかなた」を通じて私は故郷から巣立った青年たちに熱いエールと郷里の情報をおくり続けます。「ふるさとは永久に緑なりき」と・・・
青春の記憶 5
専門書を読むも珍紛漢紛

  私は上京して弁護士さんの書生になったことで、勉学に取組むためには恵まれた環境を得ました。日常的に事務の仕事を終えて時間が空けば、気兼ねなく本を読むことが出来ました。大学に登校して講義を受ける時間よりも、事務所で読書する時間の方が遥かに充実していました。そのうち登下校に費やす時間が惜しくなり、出欠を重視する講義以外は、事務所で自習する時間が更に多くなりました。

今まで手にしたことのない、分厚い法律の専門書を捲くり、目は文字を追うが書かれている意味が全く解からない。意味が解からないから理解できない。これが専門というものかと知らされました。時々出て来る法律用語を先ず理解しないと法文書は全く珍紛漢紛で、初心者には氷壁を登るようなもので、滑ってしまって全く歯が立ちません。おぼろげに意味を解してページを捲ろうならば、二進も三進も儘ならない状態に陥る。専門書は将に知識の氷塊と思えました。

先生の書棚に法律用語辞典があったので、そこで憲法要輪を読み込んでいて解からない法律用語は素直に引くこととしました。辞典を引くと恰も挿絵を見たかのように意味が解せました。そこで解らないときは辞典を引きながら読んでいる基本書に戻る作業の繰り返しをしました。私は壁にぶつかって辞典を引く作業を「人は氷柱をかじることはできないが、氷を割るか氷を削り取れば口にすることが出来る筈だ」と、イソップ物語のキツネのような屁理屈で、兎に角「ずく」を惜しまず辞典を引くことを己に言い聞かせた。

  意味が解ってページを捲ると景色が変わるような気がします。今まで知らなかった知識がパット目の前に開ける感動を受けたものです。これほどに無知であったかと己への蔑みよりも、「なるほど!」とか「そうか!」の高ぶりの方が強かった・・・

中学3年頃に「小・中学の教科書に、何故あんなに挿絵が多いのか」とあれこれ思っていましたら、ある時に少年時代から馴染みであった小・中学校の先輩で、県内の有数な進学校に進まれた彼が私に、「効果的な勉強方法を教えてやるな。教科書の挿絵は学習した箇所の記憶を脳に刷り込ませるためのものなんだな。記憶喚起にはこの挿絵が極めて有効なんだ。例えば歴史で頼朝の挿絵は〇〇ページにあったと覚えるんだ。そしてこの頼朝の挿絵のページに書かれている事柄は、鎌倉時代の政治に関するものと覚えるんだ! 鎌倉時代の政治問題が出たら、先ず頼朝の挿絵を思い出す。次に挿絵のページに何が書かれていたかを思い出すんだ。すると不思議に鎌倉時代の政治関係が思い出されて来て、問題が解けるようになる。それには教科書を何遍も揉み込んで、挿絵と挿絵のページを関連付けて覚え込むんだな!」と教えてくれました・・・

挿絵が全く無い専門書を読む場合には、自らが挿絵をイメージして読み進めれば、理解度が進むことに尽きます。

  


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