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佐藤 壽三郎

Author:佐藤 壽三郎
1947年8月生まれ

趣 味 囲碁・歴史考察・墨書

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千曲のかなた: 前市議会議員 佐藤壽三郎
「千曲のかなた」の由来は、郷土が全国に誇れる大河 「千曲川」と、千曲川のかなたに連なる信濃五岳、北アルプスや四方の山並を超えて遠望する私のねがいです。  「千曲のかなた」を通じて私は故郷から巣立った青年たちに熱いエールと郷里の情報をおくり続けます。「ふるさとは永久に緑なりき」と・・・
憲法の鼓動を感じとろう
法治国家日本として憲法で定める改憲手続を踏むべし


 平成26年7月1日、安倍総理は憲法を時の内閣が閣議決定を以って「解釈改憲」で済ますこととした。閣議決定で憲法改正をしてしまうことは、いかなる詭弁やあてはめ論理を労しても、許されるものではありません。これは「憲法の変遷」であり、内閣の解釈により憲法を改正したとして、国民に改正を強いることは、議会制民主主義を根底から覆す手法であり、法治国家であり且つ主権国家日本としての国民の矜持としても、到底許されるものではありません。

 そもそも、閣議決定で為される内容は、憲法が高らかに唱える三原則である、①国民主権 ②平和主義 ③基本的人権の尊重について掲げる命題を、行政府たる内閣がより具体的に実現たらしめるための政策決定機関でなければなりません。

 憲法改正を総理大臣(内閣)が真摯に欲するならば、日ごろから「法の支配」を唱えられている首相ゆえに、憲法の定める改正手続の轍を正々堂々と踏み、国民に裁断を仰ぐべきです。仮にも姑息な手法による「解釈改憲」を許せば、時々の政治家や権力者によって、極めて恣意的に我が国の最高法規である憲法改正を許すこととなり、このことは時々の政府の安易な解釈改憲の繰り返しとなります。極めて法を遵守する精神の強い国民性に反し、故に国が国民を裏切る行為は、いつしか国民は憲法を崇め、況や広く行きわたる「法の支配」に服する心を捨てて、法を守る意識が失せた国民となり、無法の日本に陥ることは必定です。

 「無(無効)から有(有効)は生じない」法格言に照らしても許されません。況や首相が米国議会での「恰も鴨が葱を背負った、もみ手演説」は国辱と映りました。日本の誇り高い丈夫の心を持ち合わせていない政治家は、潔く国政の場から去るべしである。閣議決定による憲法を解釈改憲する行為は、明らかに憲法違反であることを認識した行為は、これは憲法を擁護すべき義務を負うべき国会議員の犯罪行為であり寧ろ謀反と言える。仮にも日本人としての矜持と憂国の心あらば、集団的自衛権を容認する閣議決定は無効であることを確認し、衆議院で議決した関連法案は参議院で廃案されてしかるべきと茲に言上いたします。

 総理はご祖父(岸信介元首相)が受けられたA級戦犯被疑者の恥辱払拭に努められることは、将に孫としての孝行に勝る行為であることは十分理解いたしますが、集団的自衛権容認の意図する構想と偉大なご祖父が唱え目指された祖国日本の再興の構想とは、聊か異質で乖離したものではないのだろうかと感じます。思うに、首相はご祖父が抱かれた「誇りある主権国家日本が将来に亘り保持せねばならない憂国の心」を根本的に履き違いされておられるのでは。

 法学徒を自任する私とすれば、憲法改正手段がそもそも手続違反であるのに、上程された法案をなぜ野党の議員が、特別委員会に出席し、首相や外務大臣、防衛大臣との間で、質疑応答を繰返すのかも不可解です。「憲法改正手続において違反だから質疑ができません。」と、国会議員自らが、政治生命を賭して委員会運営自体を阻止できないのでしょうか。野党も芯がありません。


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